別機、別染めの盛夏の一揃い


8年ほど前に、絹紅梅の白生地を探したところ、

あまりの質の低下に驚き、別機で織って戴きました。

そして、今春、倉庫から残りの生地を2反だけ引き染めに...。

寂びた瓶除き色は、40代以降の女性を美しく見せてくれると思います。



IMG_2563.JPG

IMG_2440.JPG



単なる無地の絹紅梅ですが、

上質な二度の引き染めで、高級ゆかた以上のよそ行きになります。

薄く、手がかりの少ない絹紅梅ゆえに、

普通のものより番手の細い竹を緻密に「伸子張り」しますが、

デリケートな素材ですから、一般的な生地にくらべて、手間がかかります。


一反を刷毛で染めてゆく引き染めは、

熟練の職人で、往復で平均的に15分ほどですが、

時間は生地質によって差があります。

(俯く姿勢から体力を使うものであり、それ以上に神経を使う仕事です)


引き染めが済むと、高温の蒸気で蒸し、色を定着させます。

仕上がった反物は整理屋さんに回り、反物の幅が綺麗に調節されます。


こちらは、

できれば、白い夏帯で、爽やかに着こなして欲しいもの。

帯揚げの白は、あまり出さずにそっと添えられ、

帯締めは、淡く美しい色で涼感を出して戴けると素敵でしょう...。



IMG_2444.JPG

IMG_2472.JPG



長襦袢は、平絽ではなく、サラリと肌に張り付かない織り方ですが、

麻のようなツッパリ感がなく、

きものの素材を選ばない利便性があるので、私は娘時代から長年愛用しております。

白は着回しが利きますが、瓶除きやイエローなどに染めて楽しむのも一興。


下の3枚の写真は実際の着用例ですが、

★一番上は上記の長襦袢と異なりますので、下の2枚と比較して戴けるとありがたいです。




IMG_2663.JPG

           こちらは中級品の白麻の長襦袢の着姿(きもの・夏大島/帯・絽塩瀬朝美作品) 



IMG_2651.JPG

    上記の長襦袢を、瓶除き色に染めた着姿(きもの・帯共に上布)

  


IMG_2653.JPG

    上記の長襦袢を、イエローに染めた着姿(きもの・夏大島/帯・生紬絞り)




ご紹介の長襦袢は、40年ほどのロングセラーですが、

こちらもグローバル化が進んだせいで、

残念ながら、初期のものに比べ、絹の質が落ちております。


しかしながら、今時の長襦袢としては、優秀...と思いますし、肌触りはまずまず。

また、

側聞ですが、こちらの機屋さんも、存続の危機に晒されている状況と知りました。

敢えて、ご紹介させていただきました。

国産の製品をお買い求め下されば、

例えわずかでも、日本の絹も機屋さんも存続されてゆきます。


先日、白生地問屋さんからお話をお聞きしましたが、

今や、あの丹後も絶滅の危機に瀕しているそうです。

きもの地を安く仕入れる為に外国に機械を運んで織らせていますが、

これって、どうなのでしょう...。


日本の産地が哀れなことになり、後継者に繋ぐことができません。



IMG_2473.JPG

IMG_2446.JPG

IMG_2449.JPG

IMG_2455.JPG

IMG_2459.JPG

IMG_2466.JPG

IMG_2470.JPG



     上質とはいえ、紅梅ですから、足下は軽やかに...。  

     パナマなど履かずに、エナメルのアイボリーに、白い鼻緒、ブルーの前ツボで。

     (光るほどの白い台は足袋との親和性が悪く、お下品に。アイボリーがお勧め)

     ※普段ぽくされるなら、白足袋に桐の下駄という手もあります。籠バッグで...。



IMG_2548.JPG



機屋さんのことも含め、

長々となりましたが、どうか、お察しいただき、国産に対してのご支援をお願い申し上げます。

外国製品は粗悪なものが氾濫しておりますが、今回ご紹介の国産品は、ご心配なく...。




【参考価格】

絹紅梅 ¥110,000(きもの地価格)

長襦袢  ¥78,000(国内のお仕立て上がり価格)

紬夏帯  ¥74,000(国内のお仕立て上がり価格)

★お問い合わせ先

090ー4528ー2230 (午後よりお願い申し上げます)

または、本サイトのお問い合わせ欄から廣野朝美まで...。




(終)




最新コラム

コメント(0)

このページのTOPへ