羨ましい関係

大企業の課長、係長がお見えになり、

お打ち合わせに三時間半。

お二人の役割り分担、仕事振りの素晴らしさに驚いてしまった。


二日が過ぎた今も、

その時のことが鮮明に思い出され、静かな宵の時間に感動している。

ブランデーを少し舐めては、

係長の仕事振りに目を細めている、大らかな課長の表情までもが思い出される。

全てが映画の中の出来事のよう...。



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何てったって、係長の仕事振りが素晴らしい。


「こういう方がいらして、よいですねぇ...」


「ええ、彼は仕事ができるんで、僕が頼んでウチに来てもらったんです」

と、ニコニコ顔の課長。


私との会話を恥ずかしそうに聞いている、純な係長。


「以前、御社の〇〇〇さんのお仕事振りにも感動したのですけど...」

と、私が申し上げるや、


「ハッ、そうですか。ありがとうございます。

僕は、〇〇〇と一緒の営業所にいたんです。

〇〇〇は、本当に仕事ができて、特に、現場に慕われていたんです。

所長になっても、下に降りていって、自分から身体を張っていました。

僕もお世話になったし、今でも大好きな人です...」

と、またも、ニコニコ顔。



あぁ、私はこういう展開に弱い。

こういう展開が好き。

グッときちゃう会話の後で、

延々、本題が続くのだったけれど、仕事のできる男というのは佇まいが違う。



大柄な課長、小柄な係長、

お人柄もセットになったお二人との時間は、私にとっては、至福のひとときでした。



食べることは生きること...、この精神を実践しているものの、

三度のご飯より仕事が好きな私は、

久し振りに、

仕事の何たるか...というような、魂が揺さぶられる場所に連れて行かれました。



将来、課長の課から移動になった時、

仕事のできる係長がいじめに遭わぬように...と、余計な心配をする私ですが、

(仕事の出来る人は、異性にはモテ、同性からやっかまれるからです)


マナーひとつとっても、

コミュニケーション能力ひとつとっても、

どんな風に育てたら、こんなに素晴らしい営業係長が出来上がるのかしら...?


そして、

係長を信頼し、見守っている課長の包容力も、また、素晴らしい。


持って生まれた素質と、環境、経験、出会い、

偶然と必然、巡り合わせ...、

あらゆる混沌の中から、人は仕上がっていく。


このお二人が主人公の映画ができたとしたら、

「踊る走査線」などより、ずっと面白いと思うの。



疲れた心に効く、素晴らしい仕事振り、

その前に、

実に、【羨ましい関係】 の係長と課長でいらっしゃいました。


部下に嫉妬する上司が多い世の中にあって、

爽やかなお二人の姿の美しいことといったらありません。



男の世界はいいなぁ...。



男は顔ではありません。



(終)





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