春原敏雄さんの美意識

「江戸表具」の春原敏雄さんが忘れて帰られた鉛筆...。

この鉛筆の佇まいに感激していた私だったけれど、

本日、仕事場の「腰張り」 にいらして下さったので、

「あのう、こちら、先日のお忘れ物です...」

と、お渡しする。


瀬戸国勝さんの漆板に載せた鉛筆には、職人の魂が宿っていて、

宇野千代さんの鉛筆と同じくらいの「人生」が感じられてならない。

HBだか2Bを、「擬人化」 したくなるような鉛筆の人生...。



IMG_8697.JPG



宇野千代さんの場合、

執筆のための鉛筆は、秘書の女性が綺麗に削って、ズラリとご用意。


春原敏雄さんの場合は、

この一本がどのくらい(期間)持つのかしら。

たとえば、

道具箱の中、鞄の中に、短いものばっかり用意されているのかしら。



よい道具があると、すぐに求めてしまうの...と、

女らしくおっしゃるから、

いかにも、「美意識のある職人さん」 らしい。

(一切の無骨さがないのです...)


鉛筆も この感じがよくて、

多分、

使い勝手のよい時期は、意外と短いのかも知れないなぁ。


襖や腰張り、掛け軸に使われるのだから、

きっと、短い方がよいのかしらね。


なんて、勝手に想像...。


小さき鉛筆の佇まいが、妙に気になるオバサンです。




(終)




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