季節の手仕事

早春に咲く山椒の花。

小指の爪の半分もない小さな花を、ひとつずつ手摘みした佃煮。

この根気の要る手作業に対して、私は「お佃煮」 と呼びたい。



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お頂戴した花山椒を見て思い出すのは、京都へ出掛けた娘時代のこと。

校倉の帰りに、

お漬け物の「なり田」さんへ寄り、お土産のお漬け物を求めんと...。

「適当に60個くらいね...」 と、母に任されたのが嬉しく、

娘心に吟味したつもりだった。

ところが、

母がお会計をする段になり、「...??」 という顔になり、

花山椒の佃煮は半分に減らされてしまい、お昆布に変更されてしまった。


お味見が美味しいからといって、花山椒を30個も籠に入れていたのです。

(60個の半分が花山椒とは、今思うと、剛毅!)


タクシーの中で、

「お値段も見なくてはいけないのよ...」 と、やんわり諭されましたが、

心の中では、

まったくバカ娘が...!って、思っていたと思うの。

でも、

母は、バカ娘が自分の欠点を踏襲している場合は、怒気がなく、

父親系の欠点と同じことをした時、それは、烈火のごとく...でございました。


食い意地の張っている母は、食い意地の張る娘を、

食べ物に関しては、とても甘やかしてくれていました...。

と、いうより、

食べ物のことになると、もの凄く気の合っちゃう母娘でした。


さて、

多少の経験を積み、

今では、(ご進物は)先様のお好みも考えなくてはいけない...と気づき、

家族構成にも配慮しなくてはいけないなぁ...、

それから、タイミングもね、

と、周囲に慕われていた母のことを思い出し、ちょっと懐かしんでおります...。




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岩田お姉様のご主人様お手製の「ゆかり」←こちらも季節の手仕事。

坊ちゃまのお弁当用とのこと。

「お父様のお弁当」 なんて、本当に羨ましいことです。



さて、本日のお昼、

佃煮、焼き茄子サラダ仕立て、紅ショウガの炒り卵(本当は昨夜のだし巻きの失敗作)、

お麩としゃぶしゃぶ用豚のお味噌汁、。食後に小玉すいかなど。



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染め付けだけの食卓は、いともアッサリと夏らしい...。

外はまだ、

じめじめと梅雨が明けません。


しっとりとした曇り空の日は、

お客様もゆったりと寛いで下さっているのが分かります。

みんなでお茶飲み、お茶腹チャッポン!



代わる代わるのトイレ休憩は、「共犯」に思える儀式のよう。


うふ。




(終)





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