朧月夜の魅力

久し振りに取り出した「文箱」で、朧月夜を私的に偲びます...。

この文箱を触る度に、

きっと「恋文が往復されていたに違いない...」と、乙女に妄想するのです。


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瀬戸内寂聴さんいわく、

86にもなった私は、【朧月夜には、ほうっと慰められ、楽しいのである】...と。

 

私も還暦間近ゆえ、今は、ほうっとした癒やしを、朧月夜に感じます...。

 

あぁ、久し振りに、

あらすじを思い起こせば、朧月夜はやりたい放題の人...。

 

若き時代の朧月夜は、

源氏との密事がばれて、東宮との婚約が破談。

しかしながら、東宮は朱雀帝になり、なお、朧月夜を思いきれず、

なんと、「尚侍」(ないしのかみ)として自分の側に召し使い、

他の妃たちの存在をよそに、

朧月夜は、帝の寵愛を一身に受けていました。 これだけでも、素敵!

 

女としての魅力はもとより、人間としての魅力を溢れさせていたからでしょう。

 

帝のご寵愛を受けつつ、

その後も諦めの悪い源氏に誘われると、朧月夜は必ず誘いに応じてしまうのです。

 

お里帰りのおり、

忍んできた源氏との密会を、父の右大臣に見つかってしまったことで、

帝の手前、源氏は罪人となり、自ら「須磨」に流されます。

 

 

それから三年が過ぎますが、

須磨タイム後も、二人の仲は終わりません。

帰京してめざましい復権を遂げた源氏と、朧月夜は懲りない密会を重ね、

密会は、朧月夜が40歳をすぎても続くのですから、

古びぬ魅力と、旺盛な気力、体力は羨ましい限り。

 

朧月夜の華やかさと情熱、官能のエネルギー、自由を愛する行動力には、

物語といえども感心ものですが、源氏の執念深さも並大抵ではありませんな。

 

「腐れ縁」の面白さもさることながら、

源氏を見捨てるように出家する朧月夜に、私は「美学」を感じるのであります。

そして、ウィットもね。

 

出家の時、

源氏が、『自分の幸福も 毎日の勤行の時に祈ってほしい』 と、乞うのに対し、

朧月夜は、『ほかのみんなと同じようにね』 と、スカッと言い放つのですねー。

この場面、

ツンとした言い方でなく、愛嬌たっぷりな顔で言ったのだと 思いたいけど...。

 

基本が「浮気者で自分本位」な源氏に、

最後の最後、スカッと言い放つ朧月夜の切り返しって、なかなかお見事...!

 

みんなと同じ.....という台詞は、その意味を深読みすればするほどに楽しく、

「爽快さ」すら感じてしまいます。

 

女人は、

綺麗なだけではアカンのやと思います...。

オツムがよくて、きっとアレがよくて、アレとアレとアレが備わっていないと...ね。

 

あげまんであることも。

 

 

式部はんは、「世の不条理」が言いたかったのかも...。 

 

 

 

(終)

 

 

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